手足口病の症状や予防方法について解説
手足口病は、口の中や手足に水泡を伴う複数の発疹が出る感染症で、子供を中心に初夏から秋にかけて流行します。厚生労働省の感染症発生動向調査によると、手足口病の患者は2歳以下が半数を占めますが小学生でも流行的発生がみられることがあります。
群馬県衛生環境研究所発表の患者報告数推移を見ると、群馬県内では現時点(2026年第19週)で手足口病は流行していないと言えますが、それでも予防をすることは大切です。
ここでは手足口病の症状や原因、予防方法について解説していきます。
《1医療機関あたりの感染報告数推移(群馬県)》

手足口病とは
手足口病は五類感染症(危険性は高くないが、感染拡大の防止が必要な感染症)の一つで、エンテロウイルス71型やコクサッキーA群ウイルスなどのウイルスが主な原因となるウイルス感染症です。
患者の約90%は5歳以下と報告されています。
ウイルスに感染すると、口の中や手足に水泡性の発疹が現れ、まれに重篤な症状を伴うことがあります。
手足口病の症状
潜伏期間は3~5日で、口の中、手のひら、足底や足の甲等に2~3㎜の水泡を伴う複数の発疹が出ます。のどや舌に粘膜疹が現れ、のどに痛みを感じることもあります。発熱は38度以下のことが多く、発疹は通常3~7日で消失します。
ごくまれに脳炎や髄膜炎といった重篤な合併症を引き起こすことがありますので、発症した後は注意深く経過観察をすることが大切です。
手足口病の感染経路
感染経路は、飛沫感染、接触感染、糞口感染(便に排泄されたウイルスが口に入って感染すること)です。
手足口病に感染しやすい子供たちが集団生活をしている保育園や幼稚園では特に注意が必要です。
手足口病の治療方法
特異的な治療方法はありません。経過観察を含め、症状に応じた治療を行いましょう。
手足口病の予防
有効なワクチンや予防薬はなく、石鹸を使って手洗いをしっかりすることや排せつ物の適切な処理をすること、タオルの共有を避けること、咳エチケットを心がけることなどが予防に繋がります。
手足口病の原因となるウイルスはアルコールが効きにくいです。エンテロウイルス71型やコクサッキーA群ウイルスは、エンベロープという脂質性の膜を持たないウイルスに分類されます。
エンベロープを持つウイルスは、アルコールによってエンベロープが破壊され不活化しますが、エンベロープを持たないウイルスは、表面がエンベロープよりもアルコールに強いカプシドと呼ばれる外殻で覆われており、アルコールが効きにくいとされています。
そのため、除菌には次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素系除菌剤が有効です。
次亜塩素酸ナトリウムは強い酸化作用によってカプシドを破壊しウイルスを不活化します。

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参考ページ
>>手足口病|厚生労働省
>>手足口病|国立感染症研究所
>>手足口病|群馬県ホームページ
>>アルコール除菌では効きにくいウイルス・菌がある!? 次亜塩素酸ナトリウム除菌との併用のススメ
>>カチオン界面活性剤と硫酸イオンの共存によるウイルス不活化増強研究